団体名 財団法人交通協力会

〒102-0083  東京都千代田区麹町6-6 麹町東急ビル
Phone 03-3239-6641 fax. 03-3239-6642

   
沿革
当会の前身である財団法人陸運協力会は、戦争中の1943(昭和18)年、当時の鉄道省によって設立されました。設立の背景には、それまで民間会社に依存していた鉄道関係の新聞、雑誌、書籍などの刊行が、紙の統制のため困難になったという事情があったようです。同年4月1日、現在の交通新聞の前身である「陸輸新報」の刊行が始まり、各種の雑誌も相次いで刊行されましたが、戦局悪化のため翌年4月から新聞がタブロイド版に縮小するなど、困難が戦後まで続きました。

昭和21年1月、新法人として財団法人交通協力会が設立され、陸運協力会の業務を全て引き継いで再出発しました。「陸輸新報」も「交通新聞」を名を改め、雑誌「交通技術」と「交通年鑑」の刊行も始まりました。1949(昭和24)年、公共企業体日本国有鉄道の発足とともに、雑誌「国有鉄道」と雑誌「国鉄線」の刊行が始まり、「交通技術」とともに1987年の国鉄分割・民営化まで、国鉄の機関誌として継続発行されました。この間、鉄道創業80年記念事業として国鉄が編纂した「鉄道辞典」や同じく創業百年の事業として国鉄が編纂した「日本国有鉄道百年史」が当会から刊行されました。

1987(昭和62)年の国鉄改革にあたり、長らく当会の事業として行ってきた新聞雑誌の刊行と出版事業は、新たに設立された株式会社交通新聞社が引き継ぎ、当会は交通図書賞の選定表彰など非営利の公益事業に専念しております。

電子図書館「戦中戦後の国有鉄道と交通」(仮称)の開設
当会では、国鉄時代に刊行した「交通年鑑」、「国有鉄道」、「国鉄線」、「交通技術」などを電子復刻し、インターネット上の電子図書館「戦中戦後の国有鉄道と交通」で公開する準備を進めています。いずれも終戦直後からの鉄道と交通の歴史を記録した貴重な資料です。

このうち「交通年鑑」の電子復刻は完了し、近日中に公開いたします。
戦後鉄道史資料の発掘と保存・活用
あと12年で日本の鉄道は創業150年を迎えます。いずれ「150年」史の編纂が課題となりましょう。
第二次大戦後だけでも既に65年を経過しましたが、戦後鉄道史資料の保存状況は必ずしも良好とは言えません。
当会は、研究者や関連団体とも連携しながら重要資料の発掘、保存、公開に努め、戦後鉄道史研究の進展と水準向上のために尽くしたいと考えています。