ボールドウィン号生誕100周年記念イベントを開催しました

大正初期から昭和50年まで、木曽地方で木材の搬出に運用されていた木曽森林鉄道で花形として活躍していたボールドウィン蒸気機関車が生誕100周年を迎え、9月28日に記念イベント「木曽のポーは100歳!!」が開催されました。

製造されたアメリカでは蒸気機関車に女性代名詞を使うこと、汽笛の音などからイベントではボールドウィン号に親しみをこめて「ポーばあちゃん」と呼び長寿をお祝いしました。
しかしながら、現役時代には起伏の激しい森の軌道を、多くの木材を力強く運ぶ姿が印象的だったこともあり、当時を知る人からは「ボールドウィンは男性のイメージ」との意見も出ており、ポーばあちゃん・ポーじいちゃん論争が巻き起こっている(らしい)。

ボールドウィン号生誕100周年イベント
ボールドウィン号生誕100周年イベント

駅前を疾走するライブスチーム
駅前を疾走するライブスチーム

この日はボールドウィン号が普段静態保存されている赤沢自然休養林から15kmほど離れた上松駅前周辺でも様々な催しが行われました。
趣味でボールドウィンのライブスチームを自主制作している方を招いて駅前ロータリーを走らせたところ、子供連れの人を中心に大賑わいとなりました。そのほか、ボールドウィンや森林鉄道にまつわる思い出の写真・物を多くの方から集めての展示や記録映像の放映も行われ、林鉄のスターが活躍していた頃を懐かしんでいました。


2013年度林業遺産選定
ボールドウィン

木曽森林鉄道は江戸時代から続く「河川を用いた木材運搬に代わり、大正初期に木曽谷に導入されました。
第2次世界大戦中は燃料となる石炭が不足し、代替燃料として木を燃やしましたが、これ以降は火の粉の飛散を防止するため、木曽オリジナルの 巨大な煙突が蒸気機関車に装着されています。
蒸気機関車は昭和35年に退役。残った3両のうち2両は海を渡ってアメリカに里帰りし、1両が赤沢の森林鉄道資料館に静態保存されています。

 

ボールドウィン号