岡山県久米郡美咲町の「柵原ふれあい鉱山公園」で、旧片上鉄道の車両や施設等の保存・維持活動を行っています。展示運転は毎月第一日曜日です。

展示運転概況

2018年度の展示運転回数は、定例展示運転12回、臨時展示運転2回の計14回で、吉ヶ原-黄福柵原間(0.4㎞)の運転本数は287本(1日平均20.5本)、列車キロは111.0㎞でした。
鉱山公園は美咲町の産業祭「ぽっぽまつり」(11月)の会場になっており、来場者の体験乗車も行いました。活動に参加し乗車した一日会員数は、1年間で延べ約2500名でした。

車両

展示運転に使用できる車両は、動力車4(機関車1、気動車3)両、客車3両,貨車3両ですが、動力車以外で2018年度に運用できたのは客車1両にとどまりました。車両の老朽化が進み、屋外保管となっている車両の保全が難しくなってきています。動力車も故障箇所の対応に追われ、予備車がなかったこともあり運用には苦労しました。この夏、キハ702号が装いも新たに復帰しました。


施設

黄福柵原駅では着発線延伸工事が進みました。本線のまくらぎ・道床交換など保線作業は多く、公園の踏切改良工事(まくらぎ交換と護輪軌条新設)も進めています。この現場に使うべく、片上鉄道の踏切道跡に唯一残っていた護輪軌条と敷石が過日回収され、近く展示運転線に復活することになっています。

本年度の事業

本年度も、展示運転14回が計画されています。車両・施設の保存・維持に加え、春先の突風で客車の屋根が剥離するなど、追加作業も生じています。新規整備としては新設転てつ器へのリバー設置と連動化や、腕木式信号機運用に向けた第2種機械連動装置の整備などがありますが、少々遅れております。
安全の確保を最優先とし、運転に従事する会員への教育・訓練も効率よく行ないたいと思います。


皆様のご支援を賜り、1998年12月の展示運転開始から昨年で20年を経過しました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
駅間0.4㎞のわずかな区間ながら、片上鉄道が現役だった頃の光景が今後も再現されていくことを楽しみに、これからも活動を行ってまいります。

ご来園を心からお待ちしています。