令和4年度活動報告

みちのく鉄道応援団
代表幹事 佐藤 茂

昨年来この一年も3年前に中国武漢に端を発した新型肺炎こと新型コロナ感染症の蔓延のため諸行事に強く制約を受けた一年間であった。本稿を記している令和4年8月も第七波が社会問題となっている。

幹事会は月一回の頻度で行っていたが、各回インターネットを用いて電子紙上開催とした。幹事会終了後恒例の鉄道談義も手控え、また当会の新年会も延期したままであるが、当会の会報である『みちのく』第9号を去る7月1日発行した。

総会も紙上開催としたことにより、会員同士の交流が乏しくなってはいたが、新しい企画として『鉄道サロン』という気楽な御座敷茶話会を計画し第一回目を昨年12月に開催し好評を得た。但し、第二回は当初当年1月に予定していたがオミクロン株の影響で一旦中止とし、4月に開催した。仙台周辺の旧専用線の話題で盛り上がった。

当会の重要事項の一つ、交流電化試験関連の諸資料の保存に就いては大問題が生じた。利府総合車両センターに保管されていた電気機関車に続き、利府町森郷児童遊園に保存されていたED91形11号も解体するとのことが昨年3月利府町より発表された。解体を止めるべく各方面に働き掛け、8月には当会主催の勉強会を開き、鉄道保存協会とも連携し、保存継続の努力を行ったが、当平成4年1月に解体された。そればかりか、当会の有力な協力先である東北福祉大学鉄道交流ステーションもその存続が危ぶまれている。コロナ禍で思わぬ事態が進行した。

他団体との関係では、筆頭に東北福祉大学の企画展や鉄道模型館展示への協力が有るが、当年も大学自体も入館に制約があり、休止状態。そればかりか模型館は都内の高校へ譲渡された。同ステーション存続の為に関係各位種々尽力中である。当会としては、昨年令和3年11月11日に千葉公慈学長に面談申し上げ鈴木会長と佐藤代表幹事とが同ステーションの存続を陳情している。

令和3年8月には全国組織である鉄道保存協会に加盟した。これは当会の顧問でもある米山淳一氏の紹介によるもの。他の団体と連携することにより、単独で実現し得ないことをやろうとの狙いもある。早速、同会報9月号に佐藤がED91の件を投稿し、11月には当県栗原で開かれた年次総会に出席した。前述の通りED91の保存継続に向け関係各位尽力した。

また、C601保存会は、同会の総会自体も当年も紙上開催となったが、掃除会は令和3年11月20日(土)に好天下で実施され、当会からも数名参加した。尚、週末毎の説明当番は、機関車運転室が密状態になり易いことから中止されている。尚、同会からは去る6月にC60保存会結成五周年記念誌が発行された。

そして、会員向けに令和2年7月から週一回鉄道関連動画の御紹介を続けている。現下、尚も旅行し難い状況なので、動画で訪問し併せて過去の記録性の高い動画を観ることで時間旅行も行うと言う企てである。概ね、地元、国内、世界と順に巡っている。既に約100本は行なった。メールアドレス登録済みで且つメール連絡を可とされている会員に向けて行っている。

コロナ禍の一方で思わぬ事態が進行し、対応に追われつつ、また活動に制約を受けつつも工夫を凝らして行えるものは行っている。遠からずこのコロナ禍も収まることであろうから、活動再開のための準備期間と捉えたい。当令和4年(2022年)は鉄道150周年であり、50年前の100周年の際には仙台駅を中心に大規模な行事が行われた。今回はどの様になるかは不明であるものの、関連の行事も想定される。会員御各位にあっては創意工夫を凝らし準備に怠りないことと期待したい。