ごあいさつ

 
 

いつも日本鉄道保存協会の活動を支えてくださりありがとうございます。

当協会は、1991年(平成3年)に発足以来、2023年(令和5年)で32年を迎えます。30周年を過ぎてしまい、うっかり周年事業を行うことを失念してしまいました。どうぞ、お許しください。こうなると40周年、あるいは50周年記念など将来の夢が芽生えてきそうで、嬉しくなります。
 
思いおこせば、設立時には色々なことがありました。もちろん横やりもありました。英文字でJRPSと名乗ったら、「お前か?俺たちの団体設立の邪魔をするな」とお叱りを受けました。また、「市民団体、自治体、JR、私鉄などが加盟する団体なんて上手くいかない」とご助言まで頂きました。そのたびに相談したのが、青木栄一、小池滋、松澤正二さんら当協会の顧問の方々でした。皆様、そんな事は、気にせず、楽しく進めようと励ましてくれました。特に小池滋先生は、「楽しく、焦らず、末永く」と笑顔でアドバイスしてくださり、そのたびに心が和み、救われました。以来、「楽しく、焦らず、末永く」が活動の合い言葉になったのです。いつも暖かく見守って下さった皆様は、お亡くなりになってしまいました。しかし、今も皆様への感謝を忘れず、そのお言葉を大切にしております。

そして、英国の環境団体であるナショナルトラストやシビックトラストのボランティア活動に接することで、言葉の意味合いを理解できるようになりました。
会員の皆さまと力を合わせて将来にわたり、鉄道遺産の保全、活用を「明るく、
楽しく、焦らず、末永く」を合い言葉に推進いたして参ります。

引き続き、格別のご高配を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

2023(令和5)年10月
   日本鉄道保存協会
事務局長 米山 淳一