<森林鉄道雨宮21号機>
雨宮号は昭和3年、東京の雨宮製作所で製造された機関車で、3台が部品のまま丸瀬布へ輸送され組み立てられました。機関車には道庁が導入した順に番号が付けられ18・19・20号機となりましたが、昭和24年度から営林局ごとの番号に改められ、雨宮19号機は21号機となりました。
丸瀬布に配備された雨宮号は、19・20号機は昭和3年9月に、18号機は昭和4年5月に完成し、19号機は昭和4年5月6日、20号機は同年6月16日、18号機は昭和5年6月11日に本格的な輸送が開始されましたが、経済性や山火事防止の観点から、昭和26年に2台のディーゼル機関車が導入され、蒸気機関車全てが昭和33年12月末日までに廃車とすることとなりましたが、町民の保存への熱い思いにより奇跡的に雨宮21号機のみがスクラップを免れ、昭和36年5月13日「サヨナラ運転」と格納式が行われ、営林署で保存の道が取られました。
その後、昭和51年に営林局から町へ譲渡され、札幌で復元整備を行い昭和54年5月15日いこいの森に新築された機関庫に格納され、翌16日、22年ぶりに「ぽーっ」という汽笛を響かせ試運転が行われました。その間に客車や貨車を購入し、昭和56年には8の字の一周軌道も完成し、昭和57年5月1日より「森林鉄道の走る緑と渓谷のマチ」として動態保存されています。
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