2011年度の日本鉄道保存協会の総会・見学会が10月20日(木)〜21日(金)の2日間にわたり、東海旅客株式会社「リニア・鉄道館」、明治村、貨物鉄道博物館でおこなわれました。当日は、全国から加盟団体、賛助会員、友の会、オブザーバーの皆様62名が参加しました。ご担当の「リニア・鉄道館」副館長の天野満宏さんは日本鉄道保存協会設立初期から保存協会の活動にかかわってこられ、かつて「佐久間レールパーク」で総会・見学会開催時にもたいへんお世話になった方です。今回「リニア・鉄道館」として新たな展開を通じて東海旅客株式会社では2回目の総会の開催となりました。
 大人気の「リニア・鉄道館」では、バックヤードのツアーを特別に開催していただき、オヤ31形車両限界測定車や復元したモハ63形などの内外を細部にわたり見学いたしました。館内の講座室を総会時にお借りでき有意義な会合を行うことができました。
 総会は別添の議事録をご参照ください。特に北海道の山田コレクションの保存は参加者の皆様から関心を多く頂きました。日本鉄道保存協会の事務局が財団法人日本ナショナルトラスにある当時から約15年間、懸案となっていた事柄です。紆余曲折を繰り返して結果として我が国の鉄道史上、貴重な蒸気機関車等の歴史的車両を所有して将来に亘る保存・活用の第一歩を踏み出すことができました。しかし、これからが正念場なのです。多くのみなさまの格別のご支援ご協力を心からお願いいたします。
 一方で、欧州や世界の歴史的鉄道車両等の鉄道遺産の保存・活用を推進する国際団体への加盟を会員の皆様の合意で決めることができました。「WATTRAIN」がその団体で2012年度の総会は英国のヨークで開催されます。その3年後は日本での開催の打診もされており、日本鉄道保存協会の組織の充実や活発な事業の推進が望まれます。

 翌日の21日は、東海旅客鉄道株式会社の名古屋運転区を見学後、明治村班と貨物鉄道博物館の2班に分かれて見学会を行い皆様との交流は深まりました。
なお、来年2012年度の総会・見学会は観光鉄道を目指して市民、行政、企業等が力を合わせて邁進する若桜鉄道(鳥取県)で開催することが決まりました。

日本鉄道保存協会では正会員、賛助会員、友の会会員を募集いたしております。
よろしくお願いいたします。                                     
顧問 米山淳一記