2007年 3月末で廃止になった鹿島鉄道の2両の気動車(キハ 601・KR-505)の保存活動を行っています。
キハ601は昭和11(1936)年川崎車輌製のキハ42032(後のキハ07)で、鹿島鉄道廃線時には全国で最古の営業用気動車でした。今年米寿を迎えます。
KR-505は平成4(1992)年新潟鉄工製の鹿島鉄道独自の気動車で製造後32年となりました。
鹿島鉄道の源流である鹿島参宮鉄道の開業は大正13(1924)年(全線開業は昭和4(1929)年)であり、今年、2024年が開業100周年となるため、開業日に合わせ6月に、沿線の小美玉市において、当会と同様に鹿島鉄道の車両の保存活動をしている鹿島鉄道保存会殿・小川南病院殿との共催、そして小美玉市殿・石岡市殿・小美玉市教育委員会殿・関東鉄道殿の後援、関鉄レールファンCLUB殿の協力で鹿島鉄道石岡.常陸小川間開業100周年事業を実施しました。(写真展・資料展・記念シンポジウム)
当会は、2両が展示されている、茨城県鉾田市の市営温泉施設『ほっとパーク鉾田』において、月例の定期車両公開と、車両の保全・補修作業を実施しています。
保存活動を行っている鹿島鉄道の気動車、キハ601とKR-505は廃線後の 2008年1月に当会が鹿島鉄道様から購入したものでした。当初、鉾田駅保存会は賃借した鉾田駅跡地において保存活動をしていました。
その後、紆余曲折があり、鉾田市議会の議決により、鉾田市の温泉施設『ほっとパーク鉾田』において、2両を保存することになり、当会は2両の気動車を鉾田市に寄付し、鉾田駅の保存車両は 2009年12月24日に、『ほっとパーク鉾田』に移送されました。2010年度より、現在地での車両公開イベントを開始しています。
2011年の東日本大震災で液状化により道床破壊と車両の傾斜・床下機器損傷等の被害を受けました。車輛を一時的に移動して復旧が行われ、2011年12月に元の道床に復帰し 2012年3月より公開イベントを再開しました。
以後 3〜11月の原則最終日曜日(7月・8月は最終土曜日夕方の夏日程)の定期車両公開イベントを継続実施してきました。並行して天候の比較的安定した12〜3月に全塗装等の大規模補修作業を行い、その他の保守作業は随時実施してきました。
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2022年度は定期公開・広報活動を実施するとともに、鹿島参宮鉄道会社設立100周年・廃線15周年にあたるため水戸市において『鹿島鉄道廃線15年展』を鹿島鉄道保存会様と共催で実施しました。
2023年度も定期公開と特別公開、周辺のイベントでの広報活動を実施し、冬季は2両の全塗装を実施しました。
2024年度も、3月末から車両公開を実施しています。今後の定期公開日程は、10/27・11/24の予定です。定期公開では活動の周知と、鹿島鉄道を知らない世代へ
の記憶継承を目的に下記の企画を行っています。
(1)鹿島鉄道関連資料等の展示
(2)保存活動内容の展示・広報
(3)車内でのプラレール遊び
(4)車内での鉄道模型展示運転
(5)5インチ乗用鉄道の体験乗車(16m×12mオーバルほか)
また、鉾田市や商工会主催の鉾田うまかっぺフェスタ・ほこたいっぴんマルシェ・くぬぎの郷まつりなどの地域行事に参加・協力し、広報活動を行っています。近隣施設での広報活動も実施しています。
廃線から17年が経過し、毎年補修・塗装を行っているとはいえ露天での保存のため車両の劣化も進んでいます。
錆びを落とし塗装をするだけでは凌げない箇所も多々あり、技術力(防錆・溶接等)の向上と補修用機材(溶接機等)の導入、人員の強化が変わらぬ課題です。
開業100周年記念シンポジウム(2024/6/9) |
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